腎臓内科ブログ
<Vol.74>【腎臓内科の後期研修医今年の修了者とのお別れ】
田村先生・川端先生お二人が当院当科から学び飛び立って行きます。おめでとう。とても嬉しい思いでいっぱいです。また、次のステージでも頑張って下さい。お二人から記念に頂いたKidney Manの素晴らしいネクタイを着けて一緒に撮ったのがこの写真です。
どんな研修でしたでしょうか?いろんな思いがあるでしょうね。お二人と共に同じ病棟同じ透析センターで過ごした日はあっという間でした。こんなことも教えたかったしこんな話もしてあげたかった。随分厳しいことを言ったなあ。などなどいろんな思いがあります。しかし、思っていたことはいつも同じです。「ここまでよくやってきたね。大変だったよな。親御さんも心配しておられるだろうな。でも、今プロになったんだから、だからもう一歩だから、もうちょっと頑張ってもう一歩進もう。今やること、今しかないよね。でなきゃいつやるの?「医師の前に良き人間であって欲しい。自分自身が人生や社会の中でいろんな経験をして欲しい。よく遊び、よく学び、よくひとのために尽くすこと。いろんな生き方に共感できる心を持って欲しい」そう願って二人のそばにできるだけいたつもりです。
最新の腎臓内科学もお教えした、そして良く学んでくれました。ひとのエンディングを考える機会もありましたね。特に、あのTENのまだ若い患者さんの壮絶な病気との闘い、治療方針を巡って最後のお看取りまでしっかり皆で悩みました。その他毎週のプレゼンカードに記載された各患者さんに対する皆さんのプロしての記録も残されています。これは永久保存です。
腎臓の組織カンファランスも皆で顕微鏡を見ました。暗い中で居眠りもあったでしょう。随分病理が分かってきましたね。しかし、あのミクロの世界を通して単なる病理診断では無く「そのひとの生き方・そのひとそのものが」見えてきたでしょうか?
最後になりましたが、今後の益々の研鑽を期待しています。上手に「サボル」方法も身につけて、大切な時間を社会に生きる病めるひとの心の痛みがわかる医師、常に世にものを問う医師として頑張ってください。身体に気をつけてね。じゃあね。
副院長
小林 修三