乳腺外科
患者さん本人を含む多職種チーム医療でつくる、ベストの乳がん診療を行います。
診療時間
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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AM | ○ 佐藤 |
○ 神保、辻 |
○ 神保、辻 |
— | ○ 神保、辻 |
△ 辻 ※完全予約制 |
PM |
— | ○ 神保、辻 |
○ 神保、辻 |
— | ○ 神保、辻 |
— |
外来日: | 【月】 | 9:00~12:00 | ※受付 | 7:30~11:00 |
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【火・水・金】 | 9:00~12:00 | ※受付 | 7:30~11:00 | |
14:00~16:00 | ※受付 | 12:30~15:00 |
※第1・3金曜 15:00~ ステレオマンモトーム検査
乳腺外科の平日外来受診は基本的に予約制(土曜日は完全予約制)となります。予約外の場合、待ち時間がかなり長くなるか、別の日に結果説明となる場合がありますので、ご了承ください。
受診の際はできるだけご予約を取得された上で、ご受診ください。
紹介の方は、紹介元から原則、FAXを送っていただくことにしております。受診当日比較的スムーズに検査や説明をさせていただくためですので、ご了解ください。
手術までの期間
初診から手術までの期間:4~6週間
他院で診断がついている場合:3~4週間
診療内容
乳がんは現在、女性のがん癌罹患数の第一位を占めており女性の9人に1人が乳がんを罹患するといわれています。しかし、他の癌腫よりも乳がんは比較的早期に発見しやすく、適切な治療を受けることで完全に治すことができることも特徴の一つです。乳がんにはさまざまなタイプや性質があり、それを正しく診断し評価して個々に最も適した治療を行うことが大切です。当科では最新の画像診断や病理診断を駆使し、得られた情報を関連する診療科・多職種で検討し、最適な治療法を提供します。手術は「きちんとがんを取り除くこと」を第一に優先することはもちろん、形成外科との連携で行う乳房同時再建では自分の組織を用いた自家組織再建や人工物を用いた再建も行っており整容性の高い手術に努めています。また、転移再発を起こされた患者様の治療も積極的に行っています。転移した病態・病状は多岐に渡り乳腺科での治療範疇を超えることもあります。しかし、当院では放射線治療科や総合内科、救急診療部門と連携することにより、どのような病状でも対応できる体制になっています。当科の医師はいずれも緩和ケア研修を修了しており緩和ケアにも対応しています。
どんなときに受診?
乳がんの好発年齢は40代~60代で乳がん検診は40歳からのマンモグラフィが推奨されています。ですが、日本人の乳房は高濃度乳房や不均一高濃度といってマンモグラフィでの早期発見に適さない乳房も多くいらっしゃいます。マンモグラフィに超音波を併用して検診することも有効です。次のような方は乳腺外科受診をお勧め致します。
- 乳がん検診で要精査になった
- 乳房のしこりを自覚した
- 乳頭から赤い分泌物が出る
- 乳房皮膚のひきつれや、乳頭の陥没に気づいた
- 乳房が痛む
- 男性だが、胸にしこりがある(痛みがある)
- 良性の腫瘍といわれたが、様子をみてよいか心配など
検診精査
当科は乳がん検診の精密検査部門になります。乳がん検診で「要精査」と判断された場合にはなるべく早くに乳がんの精密検査を行う必要があります。乳がんの診断には乳房超音波で乳がんが疑われる部位に超音波ガイドで組織検査(針生検)を行います。しかし、早期乳がんの中には「石灰化」といってマンモグラフィでしか所見がない場合があります。そのような症例でも当院ではマンモグラフィ下吸引式組織生検(ステレオマンモトーム)検査を外来で行い乳がんの診断を行っています。検診発見乳がんは早期の場合が多く、検診検査による早期発見・早期治療がとても重要です。当科は当院に併設する予防医学センターと連携し乳がんの早期診断・治療に特に力を入れています。
外来化学療法
乳がんの治療には化学療法(抗がん剤治療)が必要なことがあります。術前や術後に行う化学療法はオンコロジーセンターで外来通院しながら行います。化学療法中でも、なるべく今までと変わりなくお仕事の継続や日常生活を送って頂けるよう乳がん看護認定看護師やがん化学療法認定看護師、医師、専門薬剤師がチームとなって治療サポートにあたります。化学療法の副作用では脱毛を伴うことが多いですが、当院ではPaxman Scalp Coolingキャップ※を用いて化学療法中に頭皮を冷却することで抗がん剤による脱毛予防も実践しています。効果は脱毛予防だけでなく脱毛後の再発毛効果もあり、脱毛を防ぎたい患者様には一つのオプションとしてご使用頂けます。
※ 治療は自費診療となります。効果は個人差があります。
医療連携
当院は神奈川県のがん診療連携拠点病院に認定されています。乳がんの術後早期に「神奈川県医療連携手帳」を発行することで地域のクリニックの先生と治療開始と同時に連携できます。ご本人の治療経過を地域ドクターと共有することにより、より綿密な診療・検査体制が可能になります(当院とかかりつけドクターのダブル主治医制)。ご希望の場合は主治医に相談ください。
その他の取り組み
Oncotype DX (オンコタイプDX)
ホルモン陽性・HER2陰性乳がんの術後補助治療を決定する際の遺伝子検査。21種類の遺伝子を解析してリスクスコアで結果が表示されます。抗がん剤をするべきかどうかの指標になります。保険適応で検査できます。
BRCA1/2遺伝子検査
乳がんの原因遺伝子の1つです。乳がんや卵巣がん・膵がんの家族歴がある方や45歳以下の乳がん、トリプルネガティブ乳がんなどが検査対象になります。遺伝子変異の結果により予防乳房切除や乳がん検診のやり方・また治療方針も変わることがあります。詳しくは主治医にご相談ください。
スタッフ

乳腺外科部長
認定等 | 日本外科学会専門医・指導医、日本乳癌学会専門医、がん治療認定医、検診マンモグラフィ読影認定医、乳房再建エキスパンダー実施医 |
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所属学会 | 日本外科学会、日本乳癌学会 |
職歴 | 2003年 湘南鎌倉総合病院 初期研修医 |
2005年 徳洲会 湘南外科グループ 後期研修医 | |
2009年 茅ヶ崎徳洲会病院 外科 | |
2011年 国立がん研究センター中央病院 乳腺外科 がん専門修練医 | |
2013年 国立がん研究センター中央病院 乳腺外科 医員 | |
2015年 慶應義塾大学 大学院 博士号取得 | |
2022年 国立がん研究センター中央病院 乳腺外科 医長 | |
2023年4月より現職 |
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認定等 | 日本外科学会専門医、日本乳癌学会認定医、厚生労働省認定緩和ケア研修会修了医 |
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所属学会 |
日本乳癌学会、日本外科学会、日本臨床外科学会、日本癌治療学会、日本乳腺甲状腺超音波医学会、乳癌最新情報カンファランス、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会、日本がんサポーティブケア学会、日本人類遺伝学会 |
職歴 | 2017年4月 湘南鎌倉総合病院 初期研修医 |
2019年4月 湘南外科グループ 外科専攻医 | |
2020年4月 湘南鎌倉総合病院 乳腺外科 |

認定等 | 日本外科学会認定医、マンモグラフィ読影認定医 |
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所属学会 | 日本乳癌学会、日本臨床外科学会、日本乳腺甲状腺超音波医学会 |
職歴 | 2010年 福岡新水巻病院 初期研修医 |
2012年 福岡新水巻病院 外科 | |
2013年 新小文字病院 外科 | |
2014年4月 当院乳腺外科入職 | |
2018年4月より非常勤 |
乳腺外来では、ピンクリボンアドバイザーを取得した専属の看護師2名が受診された方にきめ細かな対応ができるよう努力しています。
実績
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | |
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乳がん手術 | 128例 | 131例 | 133例 | 151例 | 118例 |
温存手術 | 75例 | 72例 | 78例 | 92例 | 51例 |
良性等 | 12例 | 16例 | 5例 | ||
乳房再建 | 16例 | 11例 | 7例 | 14例 | 13例 |
施設認定
日本乳癌学会認定施設(2014年~)
エキスパンダー・インプラント認定施設(2013年~)
マンモグラフィ撮影認定施設
カンファレンス
乳腺放射線カンファレンス (隔週)
乳腺オンコロジーカンファレンス (隔週)
乳腺画像カンファレンス (月1回)
乳腺認定医・乳腺専門医を目指す医師の研修も可能ですのでご相談ください。
イベント
毎年10月に“乳がん情報・啓発”をするイベント、マンモサタデーを開催しています。