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先端医療センター Center for Advanced Medical Care

先端医療センターとは

徳洲会グループの「生命だけは平等だ」との理念のもと、 患者中心の先端医療を提供するセンターとして、
がん治療・難病治療の体制構築を目指し、 疾病の早期発見を含め、将来の包括的ガンセンターの 基盤作りを行っています。

先端医療センターの方針

湘南鎌倉総合病院は、令和3年4月に先端医療センターを竣工いたしました。この施設は保険診療以外の先端的な医療を取り入れながらがん診療や再生医療を推進することを目指しています。 そして特にがん診療を充実していく上で以下のような幅広く定義した包括的がんセンター構想を基軸として運営していきます。

  • Feature 01
    ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)、陽子線治療、RI内用療法(放射性同位 元素を利用したがん治療)などの先端的放射線治療の導入。
  • Feature 02
    外来化学療法、緩和医療の充実。
  • Feature 03
    乳ガン、婦人科がんの女性を対象とするがん診療体制の充実。
  • Feature 04
    健康診断の充実による疾病の早期発見。
  • Feature 05
    再生医療の充実。
  • Feature 06
    PET診療の充実:特にPETがん検診の導入、BNCTやRI内用療法との組み合わせによる診断と治療の融合、ラジオアイソトープ治療薬開発支援。
  • Feature 07
    臨床試験センターにおける治験の実施と臨床研究の推進。

設備について

先端医療センター内には、高度な放射線診療関連の設備がいくつか整えられています。

一つは、陽子線治療装置です。多くの限局性の疾患が陽子線治療の対象となり得ます。前立腺がん、小児がん、骨軟部腫瘍、頭頸部悪性腫瘍、肝細胞がん、肝内胆管がん、局所大腸がん術後再発、局所進行膵がんの陽子線治療が、現在、保険収載されています。さらにいくつもの疾患が先進医療に採用され、また、これらの枠外でも当院の陽子線適応判定委員会で陽子線治療施行に意義があると考えられる場合には自由診療での治療が可能です。

もうひとつの高度放射線治療装置はほう素中性子捕捉療法(BNCT)の加速器装置です。BNCTの現在の保険診療の対象は、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌です。現在、臨床開始を目指して調整しています。

さらに、病院内で放射性同元素を薬剤に標識合成する施設があります。PET用のサイクロトロンと自動合成設備が整えられ、保険診療が認められているFDG PET/CT検査を中心に行います。今後、FDG以外のPET検査も自由診療として取り入れていきます。

治療について

陽子線治療、BNCT、PET/CT検査はいずれも患者さんに優しい治療法、検査法です。保険診療が中心となりますが、いずれも適応範囲が限定されているため、少しでも多くのがん患者さんの二―ズにお答えするために保険外診療も支援する方向で運営致します。

また、将来は我が国で導入が遅れているアルファ線核種治療にも挑戦したいと考えております。そのために、徳洲会の厚生労働省認定の臨床研究審査委員会を活用した特定臨床研究や、先進医療B、自由診療を、患者さんの理解を得て安全に進められる体制づくりを目指します。

先端医療センターでは、女性がんを扱う乳腺外科、婦人科、陽子線治療装置·BNCTを扱う放射線腫瘍科、オンコロジーセンターが外来診療を、またPET/CT検査などを行う核医学診療部門、検診を行う予防医学センター(健康管理センター)、再生医療センター、治験や臨床研究を担当する臨床試験センターが活動を行います。

ご挨拶

「生命だけは平等だ」

包括的がん治療を湘南鎌倉総合病院で具現化する構想は、当院が現在の場所に新築移転した2010年の当時、既に先達の中で温められておりました。基本的な治療を終え更なる治療選択肢に乏しく「がん難民」と言われる方々や、がん以外に様々な疾患を併発する患者さんに対し総合病院として力を発揮し「受け皿」となり、「がん患者さんを断らない」方針を貫くという構想です。10余年も前に、世界の医療の潮流を読み、その中に描かれた未来の当院のビジョンは、2021年4月の先端医療センター棟の竣工により、実現に向けて大きく前進しました。

先端医療センターでは、高精度放射線治療(トモセラピーや陽子線治療など)を扱う放射線腫瘍科、外来診療を担うオンコロジーセンター、PET/CT検査などを行う核医学診療部門、予防医学センター、再生医療センターなどが活動を行っています。

先端医療はがん治療にとどまりません。予防医学センター・再生医療科を含めた湘南先端医学研究所などをトータルに運営することで、私どもは患者さん個々に最適な治療を行うプレシジョンメディスン(細密医療)の新たな一歩を踏み出しております。

井上 登美夫 いのうえ とみお
先端医療センター センター長
職歴・学歴
1977年3月
群馬大学医学部 卒業
1977年4月
群馬大学 教務員 医学部放射線医学講座
1995年9月
群馬大学 助教授 医学部核医学講座
群馬大学医学部付属病院 助教授 放射線部(兼任)(2001年8月迄)
2001年9月
横浜市立大学医学部 教授 放射線医学講座
横浜市立大学医学部付属病院 部長 放射線部
2016年6月
横浜市立大学医学部長
2018年3月
定年退官
2018年4月
医療法人沖縄徳洲会 湘南鎌倉総合病院 先端医療センター センター長
2021年10月
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 先端医療センター センター長

「断らないがん治療・がん難民を出さない」

2021年春に湘南鎌倉総合病院は先端医療センターを開設致しました。当院は「生命だけは平等だ」を理念の柱として「断らない救急医療」をコンセプトとして参りましたが、当センターでは「断らないがん医療」も実践して参ります。
PET/CTを皮切りに陽子線、BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)といった最先端の画像検査、放射線治療、外来化学療法を行うオンコロジーセンター、もちろん本院では外科治療も行いますので、同一施設内でワンストップの包括的がん医療が可能となり、将来的にはα線を用いたRI内用療法も計画しており、さらに健診センターや再生医療センターも擁しています。地域医療への貢献も当然ながら、日本全国ひいては世界も視野に、がんで悩める患者様に寄り添う医療を展開していく所存です。私事になりますが、私自身も母をがんで最期は自宅で看取りました。がん患者様やご家族のお気持ちは我がことの様に感じます。
先生方におかれましても大切な患者様をご紹介頂けましたらスタッフ一同、誠意を込めて対応させて頂きます。先端医療センターにどうぞご期待ください。

寺田 茂彦 てらだ しげひこ
先端医療センター センター長補佐 / 臨床PET担当部長
職歴・学歴
2001年3月
聖マリアンナ医科大学 医学部医学科 卒業
2001年4月
東京女子医科大学 放射線医学教室 入局
その後関連病院(都立府中病院診療放射線科:現 多摩医療センター、東京女子医大第ニ病院 現:東京女子医科大学 東医療センター)
2006年7月
院長 メディカルスキャニング日暮里
2020年10月
湘南鎌倉総合病院 先端医療センター センター長補佐/臨床PET担当部長
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