臨床研究の情報公開文書

臨床研究に関する倫理指針違反について

このたび、本院の医師が、国の定める「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」ないし「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に違反したという2件の事案が判明いたしましたので以下のとおり公開いたします。今回の違反の内容は、一つ（研究1）は倫理審査委員会の審査及び研究機関の長の許可前に観察研究を行い、もう一つ（研究2）は研究終了後も継続して代表機関にデータ提供を行ったという事案です。

研究1において許可なく実施したのは、2004年4月より2021年6月までに当院血液内科を受診した31例の解析結果の学会発表です。また研究2において、研究終了後も提供を継続したデータは、2012年2月～2024年3月までに救急外来で気管挿管を施行された約2,500症例分となります。なお研究2で提供されたデータは2024年4月に削除され、研究に使用されないことを確認しております。
臨床研究においては、研究対象者等が拒否できる機会を保障するため、文書を用いて通知し適切な同意を受ける、または、適切な同意の取得が困難な場合には、文書を当院ホームページ又は院内に掲示して研究内容を告知し、個人データ使用の拒否を希望された場合にはそれを受け入れることが必要ですが、二つの研究においてはこうした対応が図られておりませんでした。誠に申し訳なく、心より深くお詫び申し上げます。
なお、いずれもデータのねつ造や改ざん、患者様の健康を害するといった事案ではございません。また、公表された研究成果や提供されたデータには個人を特定できる情報は含まれておらず、個人情報の漏えい等はなかったことを確認しております。
今回の事態を厳粛に受け止め、病院長から関係者に厳重注意を行うとともに、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」についてより一層の遵守徹底を図り、今後の再発の防止と公正な研究活動の確保に努めていく所存です。

上記の2つの研究に加えて、新たに、本院の研究者が、国の定める「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に違反し、臨床研究を実施していたことが判明いたしましたので以下のとおり公開いたします。
公表する臨床研究（研究3）に関する倫理指針違反の内容は、観察研究において研究対象外の患者様のデータを使用したという事案です。2020年7月より2020年9月までに湘南鎌倉総合病院を退院された約5,100症例分の解析結果を学会発表しましたが、研究計画書および情報公開文書において対象期間は2021年7月より2021年9月とされておりました。なお、データのねつ造や改ざん、患者様の健康を害するといった事案ではなく、公表された研究成果には研究対象者を特定できる情報は含まれておらず、個人情報の漏えい等はなかったことを確認しております。また研究計画書および情報公開文書を正しい対象期間に変更したうえで承認を受け、情報公開文書を再掲いたしました。
今回の事態を厳粛に受け止め、病院長から関係者に厳重注意を行うとともに、臨床研究の実施者を対象に開催される講習会の追加受講、及び「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」についてより一層の遵守徹底を図り、今後の再発の防止と公正な研究活動の確保に努めていく所存です。

人を対象とする生命科学・医学系研究に関する情報公開

当院で実施中の臨床研究（人を対象とする生命科学・医学系研究）のうち、対象となる患者様お一人ずつから直接同意を得ることが困難な研究等について、研究情報を公開しています。
内容については、一覧よりご確認ください。
研究への試料・情報の利用を拒否される患者様は、大変お手数ですが、下記連絡先までご連絡ください。
尚、倫理委員会に終了報告済の研究につきましては、一覧より定期的に削除しております。
ご不明な点がございましたら下記連絡先までお問い合わせください。