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胸壁外科ブログ

<Vol.06>Chest Wall International Group (CWIG 国際胸壁研究会その1)

胸壁外科
2017.09.30

胸壁の疾患についての、おそらく唯一最大の国際的な研究会であるCWIGの第18回総会に参加しました。

200人以上の参加者が100題近い演題について発表、討論しました。論文でお名前を拝見するような世界中の漏斗胸専門家のほとんどが集まっていました。日本から参加した医師は私を含めて3人でした。3日間ずっと胸郭変形疾患についての話題が続き、大変勉強になりました。学会名誉会長の米国のNuss先生はご高齢にもかかわらず最前列で討論に参加していらっしゃいました。会場はイタリア、フィレンツェのヨーロッパ最古の孤児院で、現在は博物館になっている建物でした。6月のイタリアはとても暑く、エアコンがない室内は討論の熱気もあり午後には汗がとまりませんでした。

Nuss法以外の漏斗胸手術の演題を発表したのは私だけでした。二次性徴まで待ってから施行することが推奨されているNuss法に対して、私たちの胸肋挙上術は3歳から中年に至る広い年齢に対して有効な手術法であることを発表しました。最前列のNuss先生が、二次性徴前に肋軟骨を切除することの是非について質問されました。以前広く行われていたRavitch法では切除した肋軟骨を再建しないことがあるので肋軟骨の成長異常を起こすことがあります。しかし胸肋挙上術では肋軟骨の一部を切除しますが各肋軟骨の一部を残して再建します。そのため手術後に肋軟骨や胸郭が成長できなかったことはないとお答えしました。その後で廊下でご質問に対してお礼を言うと「Nice presentation!」と言っていただきました。以前同学会でお話ししたことがある、CWIG前会長のデンマークのPilegaard先生に私の発表に対する感想を伺うと、ご自身が約2,000人に行っているNuss 法のほうがいいのではないか。手術時間が3時間近くかかるのは長すぎる、とのご意見をいただきました。Nuss法では治療が終わるまでに3年かかるので、1回の手術で完結する胸肋挙上術ほうがずっと短いと考えているとお答えしました。

胸郭変形疾患の様に専門とする医師が少ない疾患では、一般の学会での発表は限られているので、このような研究会に参加し、最先端から遅れないことの重要性を再認識しました。Nuss先生を含めて海外の施設では、12歳未満の小児に対してはNuss手術を行わなくなりました。この年齢では合併症や再発が多いからです。また18歳以上では合併症が増えることをナス先生は述べておられます。このことを考慮せず工夫もなくNuss法を行っている施設も残念ながらあります。Nuss法以外のほぼ唯一の漏斗胸手術の選択肢である胸肋挙上術をさらに進化発展させていく使命を感じました。

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