腎臓内科ブログ
<Vol.37>【再生医療と趣味の釣り~良く学び、良く遊べ】
しばらくぶりにブログを書きます。
今年はとにかく暑いですね。実に暑い。日本も年々暑くなっていく感じで、この暑さは透析支援で以前訪れたアフリカのモザンビークやザンビアの暑さを思い出させます。エアコンが故障してしまった我が家では、この暑さで「毎晩我慢大会」です。熱中症が怖いから、早く涼しくならないかな?
さて、仕事のことを少し。
「再生医療」という言葉を初めて聞いてからずいぶん経ちますが、実際に多くの病気で再生治療が行われるようになってきています。再生医療のもととなる細胞は、iPS細胞やES細胞、骨髄間葉系幹細胞、脂肪由来幹細胞や末梢血中の造血系幹細胞などで、これらを使って障害臓器を修復再生しようとするのが再生医療です。現状では他人の細胞を移植した場合には拒絶反応など重大な問題が生じうるので、自分の体の中にある幹細胞を取り出して(あるいは増幅やiPS化して)使う方法が考えられています。
僕は腎臓内科医なので、痛んだ腎臓を何とか修復する手段はないか?と考えますが、複雑な仕組みをもった腎臓を再生修復するのはとても難しいことです。
再生の方法としては 臓器そのものを丸々作り出してしまう方法と、障害臓器の組織や機能の一部を再生する方法の2つがありますが、何らかの細胞で障害された機能の一部でも回復できれば、腎不全患者さんのための診療に大きく役立つでしょう。昨年から東京の大学の研究室に出向いて、腎障害に対する再生医療の研究に携わるようになりました。研究は遅々として思うように進んでいませんが、微力でも腎不全診療に役立つように研究を進めていきたく思います。
最近、巷ではSTAP細胞が大きな話題になっています。発想はとてもユニークで、STAPはたしかに夢の細胞と思いますが、再現性に乏しく基本的に科学として成り立っていないように思います。一発勝負でできるかできないかでは困ります。研究を特許や出世の手段としているようでは正しい研究はなされません。科学者はもっと慎重で謙虚で崇高であるべきですね。
話は変わりますが、僕の趣味は魚釣り(海)です。みる事のできない海中を一心に思って糸を垂らす。何と至福の時間か。でも職業柄忙しくてなかなか釣りにいけません。特に春と秋は絶好の釣りシーズンですが、その時期に限って毎週のように学会や研究会があって、休みもろくにとれません。
そこで趣味と実益(?)、親睦を兼ねて、私たち腎臓内科では「夏の釣り&バーベキュー大会」を毎年行うようにしました。今年で何回目になるかな?今年は8月3日の日曜日(快晴)、小坪から朝7時にキス狙いで鮎丸で出船。出走馬は、小林先生、日高先生、守矢先生、徳本先生、宮本先生(稲城から出走)、持田先生、松浦先生、吉田先生、田村先生、阿部さん、僕と僕の長女(ひかり21歳)。釣り好きなMRさんも乗り込んで意気揚々と出船しましたが、わずかなうねりで日高、宮本、持田、松浦、吉田の各馬はポイントにつくまでのわずか10分で落馬ならぬ船酔いでダウン。船上は船酔いのマグロ状態と化しました。酔わずに最後まで釣りを楽しんだのは小林先生、徳本先生、阿部さん、岸村さん、僕と娘でした。獲物は少なかったけど、久しぶりの潮風がとても気持ちよかった。
船上で長女と
下船後はBBQ。守矢ファミリー、三宅ファミリー、真栄里ファミリー、石岡先生、岡先生、吉田先生のご婚約者の塚野唯さんも集まって楽しく過ごしました。僕は陸地にあがってからマグロ状態になって寝てしまいました。
よく学んだらよく遊ぶ。いいことですね。石岡先生、企画準備から当日運営まで本当にお疲れさまでした。また来年もよろしくお願いします。
腎免疫血管内科
大竹 剛靖