腎臓内科ブログ
<Vol.40>【第4回腎移植症例カンファレンス参加】
腎臓内科
2014.09.05
8月28日、都内新宿にて第4回首都圏腎移植症例カンファレスが開催され、当院からは6名の腎臓病総合医療センターの医師が参加しました。
今回のカンファレンスでは、腎移植の中でもドナーについて焦点が当てられ、東海大学の滝口先生と今年3月まで当院に在籍した、聖路加国際病院の長谷川先生がそれぞれ症例を発表されました。いずれの症例も医学的に内容が濃く、特に長谷川先生が発表された演題は社会的・倫理的な問題点にまで及ぶ深い議論が予定時間を延長してなされました。
各演題発表後には、聖路加国際病院の廣瀬先生、東海大学の中村先生からそれぞれの演題についてわかりやすい講義及び解説がなされ、さらなる理解を深めることができました。
最後に、特別講演として聖マリアンナ医科大学の柴垣先生より「内科医としての腎移植ドナーのマネジメント」と題して御講演を賜りました。
生体腎移植ドナーの適応と移植後の管理を含めた指針として、国際移植学会からはアムステルダムフォーラムレポート(2005年)が国際標準として定着しております。日本においては、今年6月に日本移植学会と日本臨床腎移植学会から「生体腎移植ドナーガイドライン」が発表されました。日本人の特性を考慮した「基本の適応基準」と、この基本基準に合致しない場合に使う「Marginal donor基準」が示されております。
当院での生体腎移植手術の風景
今回の研究会では、ドナーの長期にわたる心身の安全性を中心とした腎移植について勉強させて頂き、研究会開催に関係された先生方には深く感謝申し上げます。今後も日々の診療に還元し頑張って参ります。
腎免疫血管内科
石岡 邦啓