腎臓内科ブログ
<Vol.41>【8/30腹膜透析患者会と9/1研究会の報告】
8月30日、当院の腹膜透析患者さんの患者会が行われました。患者さん18名、ご家族5名、バクスター社の岸村さん、テルモ社の窪田さんが参加されました。
夏の患者会では学習会を行っており、リクエストがあった透析の合併症についてのお話をしました。数年前に講義の依頼があったのも透析合併症についてでした。患者さんの合併症に対する関心の高さが伺えます。
また今回の患者会では、患者さんそれぞれがご自分の腹膜透析導入から現在までの治療内容などを紹介する場面がありました。治療内容や治療の経緯など、他の人がどうしているのか気になるところです。ただ、治療や経緯は多様ですので、少人数よりも多くの人の経験を聞くほうが断然いいのは明らかです。こういう観点からも患者会に参加する意義は大きいと思います。より多くの患者さんの、患者会へ参加を期待しています。
9月1日の夜には、ホスレノール発売5周年記念講演会が横浜ベイシェラトンホテル&タワーズで行われました。座長は善仁会グループ 神奈川腎部門診療部長 外山勝英先生です。私は「透析患者おけるアシドーシスと石灰化」についてお話させていただきました。特別講演は副院長 小林修三先生の「透析患者における心血管障害と石灰化」で印象的なものでした。
心血管障害にしても、石灰化にしても、多くの因子が関与しており複雑です。まだ分かっていない部分もありますが、要因、そのメカニズムが解明されつつあり、それと共に治療や治療目標値などの変遷が見られます。10年前に当たり前であった治療が今では逆に、ありえない、などということもあります。いろいろと考えさせられる興味深い講演会でした。
会場となった横浜ベイシェラトンホテル
血液浄化部
岡 真知子