腎臓内科ブログ
<Vol.45>【第25回 日本急性血液浄化学会学術集会に参加して】腎免疫血管内科
今年の急性血液浄化学会は千葉大学の織田成人先生が大会長で、千葉市の京成ホテルミラマーレで10月10日、11日に開催されました。
秋晴れの10月10日の朝、大船から乗り換えなくひたすら電車に揺られて1時間40分ほどで千葉に着きました。
神奈川から東京を経て千葉へ。なんだか遠足に行くような気分(すみません!)。
いったい何本の川をわたって行くのだろうか?大きな川だけでも、鶴見川・多摩川・隅田川・荒川・中川・江戸川・花見川をわたって千葉にたどり着きました。
途中、左側の車窓に東京スカイツリーがとても大きく見えて、まだ近くに行ったことのなかった私は一人、高いなあ~と感動していました。
早稲田大学名誉教授酒井清孝先生よりこの写真をいただきました。
さて、学会は織田成人先生の会長講演からスタートしました。
今回の大会のテーマは今までの25年の急性血液浄化の歴史を振り返り、新たに次のstepへ向かって進んでいこう!ということだと、勝手に解釈しました。
当院からの発表は石岡先生がアフェレシスを行って症状が改善した症例の報告をしました。
いつもながら石岡先生はきれいにスライドを作り、上手に発表されていました。
発表後質疑応答中の石岡邦啓先生
10日午前中にはBest Presentation Awardの候補の先生方のプレゼンテーションがありました。
全部で13演題が採択されており、8演題が医師から、5演題がclinical engineerあるいは工科大学の先生の演題でした。
そのノミネートされた中で、2人の先生が湘南鎌倉総合病院腎免疫血管内科で後期研修を行った一色 玲 先生と岩上 将夫 先生でした。
このブログをずっと昔にさかのぼっていただくと二人の書いてくれた文章や写真があります。
その同級生のお二人がそろってノミネートされており、プレゼンテーションを聞くと、本当に二人とも堂々と楽しそうにご自分のデータを発表されていました。
同日の夕方にBest Presentation Awardの発表があり、なんと一色玲先生が受賞されました。
“玲ちゃん、おめでとう!!”
彼らの努力でもちろん受賞されたのでしょうが、彼らが大きくなる部分に多少なりとも湘南鎌倉総合病院 腎免疫血管内科で、もまれて過ごした研修の日々が役にたったのではないでしょうか。
でも、鎌倉を巣立った人たちだけがノミネートされているのではだめですね。
私達もやらなければ!と強く思った次第です。
左から一色先生、石岡先生、岩上先生
急性血液浄化はICUでよく行われるわけですが、麻酔科医を中心にしたintensivistと腎臓内科医nephrologistがともに関与する領域です。
同じ医師でも育ってきた環境が違うので、違う目で一人の患者さんを診ることができると思います。
そして看護師・clinical engineer・栄養士・理学療法士・薬剤師・医療クラークとのチーム医療が非常に重要な領域です。
重症敗血症に対するサイトカインを吸着するヘモフィルターも保険収載となり、腎臓が悪くなくても使うことができるようになり、また新たな tool を私たちは得ることができました。次のstepへ進化できるよう切磋琢磨していきましょう!
腎免疫血管内科
日高 寿美