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胸壁外科ブログ

<Vol.07>Chest Wall International Group (CWIG 国際胸壁研究会その2)

胸壁外科
2017.11.15

Nuss法に関して多くの発表がありました。胸郭の形には個人差が大きく、それを矯正するにはどのような術式でも十分な経験を要します。様々な胸郭変形に対して手術方法の工夫がなされています。バーを交差させたりして3本以上留置する方法が発表されましたが、多くのバーを置いた場合に、胸郭の動きを長期間、広範囲に阻害することにならないのかが気になりました。私たちの胸肋挙上術では肋間筋による胸郭の動きを阻害しません。また肋軟骨が引き合うことで作用反作用の法則が生じて左右非対称や陥凹と突出を併せ持った胸郭に対してもよく矯正することができます。

Nuss法では肋骨の間に金属棒を挟むことになるので疼痛が遷延します。疼痛を軽減する方法について討論するセッションもあり、海外では未成年に対しても長期間麻薬を使用しているとの報告がありました。

手術数が多い施設を調べると、頻度は高くはありませんが発表されている以外にも重大な合併症が起きているとの報告もありました。インターネットで公開されている重篤な合併症もあります。(http://www.dailymail.co.uk/health/article-2773333/She-just-wanted-bra-like-friends-paid-life-Teenager-17-dies-surgery-correct-sunken-chest.html)

手術方法以外に看護に関する演題、心機能に関する演題なども発表されました。胸壁によって圧迫されるために運動時に心臓の右側が拡張できないことが漏斗胸の方の運動時の身体症状の原因となっている可能性が示されました。

日本から参加したのは3施設と少なかったので休憩時間などに交流する事ができました。他国からの医師ともお話をする機会があり、歌で聞いたことがある、カナリア諸島から参加した医師からは、島はスペイン領だけどアフリカ西岸にある事をうかがいました。

3日間胸郭変形に関して論じるこの学会は、自分たちが行っていない手術や、生理学や看護など他分野の研究を学ぶことができて、胸郭変形疾患とその手術に関しての理解が深まり実り多いものでした。

帰国は飛行機の遅れで乗り継ぎが出来ず、中国経由で12時間以上遅れてかなり疲れましたが、同行の友人ができたのも旅の楽しみでした。

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