スポーツ総合診療センター
総合的な視点でアスリートを支える ~多職種の力を結集した包括的スポーツ診療~
SKSMCは、2024年4月に当院で総合的なスポーツ診療を行うために創設したセンターで、スポーツに関わる子どもから大人まで、またスポーツ愛好家からプロアスリートまで全ての方を対象としています。最大の特長は、スポーツ活動を通して発生した外傷や障害に対して、整形外科的な診療のみならず、総合診療科や婦人科などの医師、看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、作業療法士、アスレティックトレーナーもチームに加えて、現在の問題解決から今後の予防対策まで、包括的な医療サポートの提供を目指す点です。
当センターには、サッカーやラグビーの日本代表チームサポート経験のある医師、横浜DeNAベイスターズのチームドクターが在籍しております。私たちはその豊富な経験を活かして,トップアスリートへの専門的な治療のみならず、スポーツに関わる方々の多様な問題に対してホリスティックな視点で解決方法を提示し、Athlete-Centered SPORTS MEDICINEを実現します。
外来診療
外来診療では、スポーツ外傷や障害に対する整形外科的な診療のみならず、スポーツに関する内科的な診療や女性スポーツ選手特有の問題などに対して、総合的に診療できる体制を構築します。受診された方それぞれの症状に対して、多角的な視点から可及的早期の診断、原因究明を行い、生活様式やチームにおける立場などの社会的な背景も考慮した上で、個々に応じた治療方針の決定を心掛けていきます。治療は、運動療法を主体としたスポーツ理学療法、PRP療法などの再生医療、手術療法など、個々に対してベストな選択となるよう、本人やご家族、チーム関係者の方々と相談して決定していきます。また、他科の医師による専門性の高い診察が必要な場合には、各診療科と連携しながら治療を行います。
スポーツ理学療法
スポーツ理学療法部門は、急性期対応や機能回復(リハビリテーション)に加え、パフォーマンス向上や再発予防にも注力しています。最短の期間、最小限のリスクで競技復帰を果たすためには、以下の3点が不可欠です。
- 受傷直後・手術直後からの積極的なアプローチ(患部および患部外)
- 治癒過程や症状に応じた段階的エクササイズの実施
- 受傷機転や競技特性を考慮した専門的トレーニングの導入
また、選手自身が自らの身体と向き合い、症状や問題の解決方法を理解し、実践することは、競技復帰後のコンディション維持や再発予防において極めて重要です。そのため、私たちはセルフエクササイズを中心としたスポーツ理学療法を提供し、単なる競技復帰(Return to Play)にとどまらず、より高いパフォーマンスレベルへの復帰(Return to Performance)を目指します。
手術療法
スポーツ外傷や障害は、保存療法が原則です。ただし、手術療法が必要なケースは、早期のスポーツ復帰や社会復帰を目指し、可能な限り低侵襲で確実な処置を心掛けます。手術は、肩関節、肘関節、膝関節、足関節を中心に、関節鏡を用いた鏡視下手術を主としますが、スポーツ種目やポジション、競技レベルなども考慮した上で、ベストな方法を選択していきます。
受診案内
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- 初診時には、必ず紹介状をご持参の上、受付時間内にご来院ください。
- 他の医療機関から紹介状をご持参いただけない場合、通常の医療費とは別に選定医療費(7,000円)をご負担いただきますので、ご了承ください。
- 外来受診の流れにつきましては、以下をご参照ください。
外来受診のご案内
外来担当表
スタッフ

スポーツ総合診療センターセンター長 スポーツ整形外科
認定等 |
JSPO公認スポーツドクター |
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チームドクター |
北海道日本ハムファイターズ |
帯同 |
第4回 IFAFアメリカンフットボール世界選手権@オーストリア 日本代表帯同(2011) |
講演 |
第32回兵庫県整形外科スポーツ医学教育研修会 「サッカーにおける検診の現状とこれから 〜Jones骨折を中心に~」(2024.11.28) |
書籍 |
「運動器診療最新ガイドライン第2版」No.179 弾発股の診断・治療指針 |

スポーツ総合診療センター スポーツ整形外科部長
認定等 |
JSPO公認スポーツドクター |
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チームドクター |
横浜DeNAベイスターズ |
帯同 |
横浜DeNAベイスターズ 沖縄、奄美春季キャンプ帯同(2024.2) |

スポーツ総合診療センター スポーツ整形外科部長
認定等 |
JSPO公認スポーツドクター |
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チームドクター |
U20ラグビー日本代表/Jr. JAPAN チームチームドクター(2013~2016) |
帯同 |
関東学院大学ラグビー部春季交流大会試合帯同(2024.4) |
講演 |
神奈川県ラグビーフットボール協会ラグビースクール部会夏季指導者講習会(2024.8) |

スポーツ総合診療センター スポーツ整形外科部長
認定等 |
日本整形外科学会 整形外科 専門医・指導医 |
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チームドクター |
日本バレーボール協会 メディカルユニットメンバー |
帯同 |
第3回武術太極拳ワールドカップ大会 会場ドクター(2024.10) |
その他 |
TBS「ミステリープラネット」出演 |

スポーツ総合診療科 部長
認定等 |
日本プライマリ・ケア学会認定家庭医療専門医 |
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スポーツ総合診療科 部長
認定等 |
日本内科学会認定内科医・指導医 |
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リハビリテーション部 スポーツ理学療法部門 主任理学療法士
略歴 |
2009年 北海道大学医学部保健学科 卒 |
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認定等 |
日本理学療法士協会 認定理学療法士(スポーツ理学療法・臨床教育) |
チームトレーナー歴 |
2015年〜2023年 B.LEAGUE 横浜ビー・コルセアーズ メディカルトレーナー |
組織図
検査内容
- 単純X線画像検査
- 超音波検査(エコー検査)
- CT検査(コンピュータ断層撮影法)
- MRI検査(磁気共鳴画像法)
- メディカルチェック(採血、心電図、心臓超音波検査(心エコー)、胸部X線検査(胸のレントゲン)など)
- スポーツ栄養士による栄養評価
- 理学療法士による筋力評価(バイオデックス)
- 体組成評価(TANITAマルチ周波数体組成計)
診療実績
(件)
膝 | 前十字靭帯断裂に対する鏡視下前十字靱帯再建術 | 58 |
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鏡視下半月板手術(切除、縫合) | 66 | |
肩 | 肩関節脱臼制動術(鏡視下関節唇形成術+烏口突起移行術) | 53 |
SLAP損傷や腱板断裂に対する鏡視下滑膜切除術 | 41 | |
腱板断裂に対する鏡視下腱板縫合術 | 8 | |
肘 | 野球肘、関節鼠に対する鏡視下手術 | 56 |
OATS(骨軟骨自家移植術) | 6 | |
トミー・ジョン手術 | 10 | |
手 | 有鉤骨手術 | 11 |
足 | アキレス腱断裂手術 | 7 |
腓骨筋腱脱臼に対する制動術 | 2 | |
足関節後方インピンジメントに対する足関節鏡視下手術 | 1 | |
その他 | 疲労骨折、新鮮骨折に対する骨折観血的手術 | 14 |
人工肩関節置換術 | 3 | |
膝蓋骨脱臼に対する鏡視下膝蓋支帯切離術 | 1 | |
骨内挿入物除去術 | 25 |
外来治療
- リハビリテーション
- 装具療法
- 体外衝撃波治療
- ハイドロリリース
- 関節注射
- 超音波治療
- 電気治療(アキュースコープなど)
- PRP療法(多血小板血漿療法)
- 高気圧酸素療法(HBO)