頭頸部外科
「頭頸部 がん」の専門科です。
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- ・口腔がん(舌がん、歯肉がんなど)
- ・咽頭がん
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- ・喉頭がん
- ・唾液腺がん
- ・鼻副鼻腔がん
 
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- などでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
 
 日髙 竜太/ 東京医科歯科大学 歯学部卒・北海道大学 医学部卒
 頭頸部外科部長詳細認定等 頭頸部がん専門医、耳鼻咽喉科専門医 所属学会 日本頭頸部外科学会、日本耳鼻咽喉科学会、日本頭頸部癌学会、日本口腔外科学会 専門分野 頭頸部がん 外来について<初診受付> 
 平日 午前9時~
 予約制:0467-46-1717(代表)
 対象疾患:頭頸部腫瘍一般
 (紹介状をお持ちでない、受診時の症状など状況に応じて、先に当院耳鼻咽喉科を受診して頂く場合があります) 別棟1F 外来診察室 頭頸部外科「頭頸部 がん」は耳鼻科の範囲にできるがんで、「頭頸部外科」が診療を担当します。 
 耳、鼻、くち、のど、首にできたがんを手術・放射線・薬などで治療します。
 「 舌がん」、「 喉頭がん」、「咽頭がん」などが「頭頸部がん」に含まれます。
 「頭頸部外科とは」日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP(外部リンク)
 「頭頸部外科って何でしょう?/頭頸部がん(癌)とは?」 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP(外部リンク)頭頸部がん全がんの約5%と比較的少ないがんです。 
 日本での罹患数は約25,000〜30,000/年です。
 男性に多く、飲酒/喫煙が原因として挙げられていますが、
 ウイルスも一部のがんで原因となっています。
 頭頸部はいくつかの部位に分けられており、
 部位ごとにがんの特徴や治療が異なります。
 「頭頸部がんとは」 日本頭頸部癌学会HP(外部リンク)  内視鏡検査鼻やノドの奥は内視鏡で診察します。   細径化負担軽減のため、最新の細い内視鏡(太さ2.6mm)を導入しています。  早期発見(NBI:Narrow Band Imaging)内視鏡の光を工夫することで、早期のがんを見つけやすくした技術です。 
 通常の光では薄い早期のがんは見つけにくいですが、青と緑の光を用いることで見つけやすくなります。
 NBIで早期発見に努めます。  超音波検査(エコー検査)首のリンパ節や唾液腺の診察に使用します。外来診察室で最新の超音波診断装置による診察が可能です。 
 必要時には、採血用の注射針で細胞をとり、顕微鏡で調べる場合があります(細胞診)  口腔がん(舌がん、歯肉がん、口腔底がんなど)口腔がん(舌がんなど)解説サイト(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP(外部リンク))   「口腔がん」は、「舌がん」が最も多く(およそ半分)、 
 「歯肉がん (歯ぐき)」,「口腔底がん (舌の裏)」,「硬口蓋がん (上あご)」などがあります。 
 口内炎が続くとがんを心配することがありますが、
 口内炎はよくあることですので、毎回心配する必要はなく、
 「2週間以上よくならない」
 「さわるとかたい」
 このような場合に受診していただくのがよいと思います。
 「口腔がんかも?」と思ったら(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP 外部リンク)
 進行すると、痛みや食事がとりにくいなどの症状が出ることがあります。
 口腔は直接みたり、触って硬さを確認したりして診察します。
 しこりがあれば、局所麻酔をして小さな組織をとり、顕微鏡で調べます。治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。
 「口腔がん」では手術が基本です。
 切り取る範囲が広い場合には、組織を移植する「再建」によって、
 術後の食事や会話がしやすいように工夫をします。舌がん 「舌がんとは?」 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP 外部リンク 
 日本における「口腔がん」のうち、およそ半分は「舌がん」です。
 イラストのように、舌の側面、歯に当たる部位にできることが多いです。
 痛みの有無・程度は様々で、
 見た目や硬さ、症状の持続期間(2週間以上)でがんが疑わしければ
 局所麻酔をして少し組織を取って顕微鏡で調べます( 生検)舌部分切除 早期の舌がんの場合、 
 がん細胞を残さないように
 がんの部分を一回り大きく切り取り、
 傷を縫い閉じる手術(舌部分切除)をします。
 全身麻酔で1〜2時間程度の手術です。
 入院期間はおよそ1〜2週間。
 食事がとりづらい期間は点滴と鼻からの栄養チューブを使い、
 食事がとれるようになり傷が問題なければ退院できます。
 数ヶ月経過すると、食事や会話は術前とほぼ同様にできることが多いです。舌半側切除 / 亜全摘 / 全摘 進行した舌がんの場合、 
 がん細胞を残さないように
 がんの部分を一回り大きく切り取るには
 舌の半分またはそれ以上の切除が必要になります。(舌半側切除 / 亜全摘 / 全摘)
 この場合、傷を縫い閉じることが難しく、
 無理に閉じると食事や会話がしにくくなるため、
 組織を移植して「再建」することで、
 なるべく機能が障害されないよう努めます。
 全身麻酔でおよそ8〜10時間程度の手術です。
 入院期間はおよそ3〜4週間。
 食事がとりづらい期間は点滴と鼻からの栄養チューブを使います。
 ノドのむくみや誤嚥に備え、「気管切開」をするため手術直後は声を出せませんが、
 1週間程度してノドのむくみが引いてきたら声を出せるチューブに変更します。
 リハビリをして食事がとれるようになり傷が問題なければ退院できます。気管切開 呼吸をする際、鼻やくちから入った空気は、ノドを通って肺に届きます。 
 何らかの原因でノドが腫れてしまい、空気の通りが悪くなってしまうと命に関わります。
 「気管切開」は空気の通り道を確保するための処置です。
 気管に穴を開け、チューブを通じて空気が出入りできるようにします。
 チューブには種類があり、
 「誤嚥を防げるが、声は出せない」
 「誤嚥を防げないが、声は出せる」
 など性能が異なるため、状況によって使い分けます。
 気管に開けた穴は、状況が改善して不要になれば閉じられます。下咽頭がん  下咽頭は、ノドの奥、食道の手前です。 
 「下咽頭がん」は症状が出にくいため、発見が遅れることがあります。
 早期では、ノドの違和感
 進行すると、飲めない、声がれなどの症状が出ることがあります。
 下咽頭は鼻からの内視鏡で診察します。
 しこりがあれば、内視鏡を使って小さな組織をとり、顕微鏡で調べます。治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。
 下咽頭は喉頭に近いので、発声への影響を考慮しながら治療を選びます。
 基本的には、放射線で治せるものは放射線で、
 放射線が難しい場合は手術で治療しますが、
 ごく早期の場合は内視鏡を使った手術を選ぶ場合があります。喉頭がん   喉頭は、ノドの奥、気管の手前です。 
 「喉頭がん」の多くは、声をつくる声帯にできます。
 症状としては、声がれやノドの違和感が多いです。
 進行すると、声が出ない、息苦しいなどの症状が出ることがあります。
 喉頭は鼻からの内視鏡で診察します。
 しこりがあれば、内視鏡を使って小さな組織をとり、顕微鏡で調べます。治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。
 発声への影響を考慮しながら治療を選びます。
 基本的には、放射線で治せるものは放射線で、
 放射線が難しい場合は手術で治療しますが、
 ごく早期の場合は内視鏡を使った手術を選ぶ場合があります。中咽頭がん  中咽頭は、くちの奥、扁桃腺、舌の付け根、それらの周囲です。 
 「中咽頭がん」の多くは扁桃腺(半分以上)や舌の付け根にできます。
 症状としては、ノドの違和感や首のしこりが多いです。
 「中咽頭がん」の半分ほどはウイルスが原因です。
 中咽頭は直接みたり、鼻からの内視鏡を使って診察します。
 しこりがあれば、小さな組織をとり、顕微鏡で調べます。治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。
 食事や会話への影響を考慮しながら治療方法を選びます。唾液腺がん 唾液腺は、大きいものがくちの周りに3つ(耳下腺、顎下腺、舌下腺)あります。 
 「唾液腺がん」の多くは耳下腺(7割)や顎下腺(2.5割)にできます。
 症状としては、首のしこりが多いです。
 唾液腺は超音波検査やCT/MRIなどの画像検査で調べます。
 しこりがあれば、採血用の針で細胞をとり、顕微鏡で調べます。(細胞診)治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。鼻・副鼻腔がん  鼻・副鼻腔は、鼻とその周囲で骨に囲まれています。 
 「鼻・副鼻腔がん」の約半数は上顎洞にできます。
 その他、鼻腔、篩骨洞、前頭洞などがあります。
 症状
 ・鼻血
 ・鼻づまり
 ・臭う鼻水
 ・顔のハレ
 ・ものが二重に見える
 鼻・副鼻腔は内視鏡やCT/MRIなどの画像検査で調べます。
 しこりがあれば、小さな組織をとり、顕微鏡で調べます。治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。
 手術は見た目に影響しやすく、放射線も脳や目に注意が必要です。
 陽子線などの特殊な放射線治療も保険適用になっています。 上咽頭がん 上咽頭は、鼻の奥です。 
 「上咽頭がん」の症状としては、首のしこり、鼻づまり、鼻血、耳のつまった感じなどが多いです。
 上咽頭は内視鏡やCT/MRIなどの画像検査で調べます。
 しこりがあれば、小さな組織をとり、顕微鏡で調べます。治療は、進行度(ステージ)を考慮して、 
 「頭頸部癌診療ガイドライン(外部リンク)」を念頭に選択します。リンパ節転移 と 頚部郭清リンパ節転移頭頸部の各部位は、首のリンパ節と細いリンパ管でつながっています。 
 頭頸部がんのがん細胞がリンパ管に入り、首のリンパ節に流れ着き、
 そこで増えて「リンパ節転移」を生じる場合があります。 頚部郭清首の「リンパ節転移」に対する手術が「頚部郭清 」です。 
 リンパ節とリンパ管を、脂肪や結合組織、筋肉などと一緒に取る手術です。
 首には重要な血管や神経があるため、それらはなるべく残します。
 全身麻酔でおよそ3時間程度の手術です。
 入院期間はおよそ1〜2週間。
 傷に血液や浸出液がたまらないようチューブを入れ、
 術後数日で不要になれば抜きます。
 傷が問題なければ退院できます。 放射線治療「頭頸部がん」の治療では、形や機能を残すために放射線を活用します。 
 放射線腫瘍科が放射線治療の専門科です。
 <放射線が「がん」に効く理由>
 放射線は細胞の「DNA」を傷つけます。
 「DNA」が大きく傷ついた細胞は体から取り除かれるので、
 放射線で「がん」を治すことができます。 
 
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副作用を少なくするために、
「がん」に狙いを定めて正確に放射線を当てることが大切です。
当院の照射装置「トモセラピー」は、
CT撮影と治療用照射の両方ができるため、
がんに高い精度で放射線を照射できます。
陽子線治療
陽子線治療は、放射線治療の一種です。
水素の原子核を加速して照射します。
治療の痛みはほとんどなく、
他の放射線治療より副作用が少ないため、
生活の質を維持しながら受けられる治療として
注目されています。
【陽子線についての詳細はこちらをご覧ください】
陽子線
陽子線は放射線の一種です。
従来の放射線(エックス線)は、
「がん」を通過して奥の
「正常組織」にも当たります。
陽子線は
「がん」で止まり、
奥の「正常組織」には当たりません。
陽子線は、
「正常組織」への影響を軽減できる
体に優しい治療です。
スポットスキャニング照射
細い陽子線を「がん」に沿って照射します。
複雑な形でも正確に照射でき、
正常組織への照射が回避できます。







